2016年2月3日水曜日

参加者募集【長野市芸術館】アクトスペース杮落とし事業/小池博史創作プログラム[KENJI]

2016年度、小池博史ブリッジプロジェクトと国内4館の劇場・団体が連携して創作プログラム・公演事業に取り組みます。その第一弾として、2016年5月8日にグランドオープンとなる長野市芸術館での創作プログラム[KENJI]の参加者募集情報が公開となりました!
パフォーマー、サポートスタッフの募集となります。ぜひ、皆様ふるってご参加下さい!
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アクトスペースチャレンジ2016[KENJI]
2016年5月11日(水)/12日(木)
長野市芸術館 アクトスペース
構成・演出・アートディレクション:小池博史(元パパ・タラフマラ芸術監督)
出演:公募(10名/2016年4月1日時点で18〜25歳の方)
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長野市芸術館では、小池博史氏の構成・演出・アートディレクションにより、生誕120年を迎える国民作家「宮沢賢治の世界」をモチーフにした作品を、長野市芸術館・アクトスペースのオープニングで上演するという企画を立てました。公募によるパフォーマーとサポートスタッフが、ホールのスタッフとともに約2週 間をかけて、一つの本格的な舞台作品を創作します。
今回のプログラムでは、長野の文化芸術の明日を担う若い世代(18歳〜25歳)のみなさんをパフォーマーとして募集し、莫大な量の作品を創作しながら、そのほとんどを未発表のまま37歳でこの世を去った「青年・宮澤賢治」に迫りたいと思います。
舞台経験のある方はもちろんのこと、未経験の方でも構いません。また出演者だけでなく、舞台の仕込み・当日の運営をサポートするスタッフ(18歳以上可)も募集します。皆さんのご応募をお待ちしています!

構成・演出・アートディレクション
小池博史/KOIKE HIROSHI
演出家・作家・振付家・舞台美術家・写真家、‘舞台芸術の学校’代表
茨 城県日立市生まれ。一橋大学卒業。TV ディレクターを経て1982 年パフォーミングアーツグループ『パパ・タラフマラ』を設立。以降、全55 作品の作・演出・振付を手掛ける。演劇・舞踊・美術等のジャンルを超えた作品群は35ヶ国で上演され、国際的に高い評価を確立。各国アーティストとの作品 制作やプロデュース作品の制作、世界各地からの演出依頼公演、プロ対象・市民対象のワークショップを数多く実施してきた。2012年に解散後、「小池博史 ブリッジプロジェクト」を開始。人間の根源を見つめるためのプロジェクトとして「マハーバーラタ」プロジェクトをアジア各地での創作・ツアーを2020年 まで毎年実施予定。97~04 年つくば舞台芸術監督、アジア舞台芸術家フォーラム委員長、国際交流基金特定寄附金審議委員(05 年~ 11 年)等さまざまな審議員、審査員等を歴任。著書に「ロンググッドバイ~パパ・タラフマラとその時代」(青幻舎より)、「からだのこえをきく」(新潮社よ り)がある。現在、「舞台芸術論」を刊行準備中。
小池博史ブリッジプロジェクト 公式サイト
http://kikh.com/
Pappa TARAHUMARA WEBSITE
http://pappa-tara.com/
=== 小池博史さんからメッセージ ===
~生きるということ~
 宮沢賢治の作品創作を思い立ったのはずいぶん昔だが、創作に踏み切ろうと決意したのは2010年12月に岩手県北上市で公演を行ったときで、2011年1月時点では具体的に「注文の多い料理店」創作に向けてのメンバーを決定し、動き出していました。
 岩手の土地が創作を決意させ、強く私を後押ししました。あの、清澄な空気はしんしんと私の身体に染み入り、ああこの土地、この空気感が賢治を生み、作品世界に昇華したのだなあと思い、それは自然と人間がともに生きる意味を問いかけているようにすら感じたのです。
  そのすぐ後に起きたのがあの大災害です。自然の脅威は、人間が作り出した傲慢さをひとのみに飲み込んで、放射能汚染を起こし、その土地に帰れない人々をた くさん生み出してしまいました。そしてきわめて多くの人々に不安を与えています。私たちが生み出した、至極便利だと思い込んだ文明は私たち自身を根底から 傷つけ、私たちが住む場所を何百年にも渡って帰還困難な地域にしてしまったのです。
 まるで「注文の多い料理店」のようではありませんか。遊びで 動物を狩るために都会の男たちが嬉々として森に足を踏み入れ、嵐に遭うなか見つけた料理店に意気揚々入っていく、と、おいしい料理を食するための準備らし きオーダーが次々と出される。やれ靴を脱げ、鉄砲を置け、埃を払え……と。ここは素晴らしい高級レストランだから仕方がないのだなと納得させつつ進んでい くと、逆にそれら行為は人間自身が食われるための準備だった……と知る。
 賢治は動物と人間の関係ばかりか、自然、向こうの世界、あの世、宇宙の果て……人間がなかなか想像できない世界を強く対称性を意識しながら描きました。
  現代では少し特殊に感じられるだろうこの考えですが、長い人類史に於いてはきわめて普遍的な思考です。私たちの祖先は皆、そうだった。それがさまざまな神 話となって結実して世界中に残り、神話世界では人間だけが特別な世界に生きているのではない、対称の世界を描いています。
 今、「賢治を考える」 とは、ヒトとして生きる意味を考えるに等しいと思います。昔々は当たり前のように実践していた事柄が今では特殊なこととなって隅に追いやられ、この世界に いると、まともな神経ではいられないような状態ばかりを目にし、耳にする羽目に陥る。こんな時代に生きる私たちは賢治を見直す必要があります。
 今回の[ KENJI ]の意味はそこにあります。「生きるということ」を、賢治を通し、自分自身の身体を通して、考えてみようではありませんか。
小池 博史
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企画スケジュールはこちらです。

◇応募方法
「応募用紙」に必要事項をご記入の上、下記申込先にご郵送ください。また、直接お持ちいただく場合は、現・財団事務所が長野市芸術館内B1Fに移転している場合がありますので、必ず事前にご連絡ください。
◇応募〆切り2016年3月4日(金)17:00必着
◇お問い合わせ
一般財団法人長野市文化芸術振興財団 〒380‐0801 長野市箱清水一丁目3‐8長野市城山分室
tel.026‐219‐3100 http://www.nagano-arts.or.jp メール info@nagano-arts.or.jp 
詳細情報・応募用紙等は、応募リーフレットをダウンロードください。
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2016年は、仙台、東京、千葉でも創作プログラム/ワークショップを開催予定です。
本公演参加者のオーディションも開催いたします。今後の情報公開にもどうぞご期待下さい!

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